信託保全
信託保全とはFX取引の窓口となる証券会社が顧客から預かった証拠金を投資信託銀行に信託投資し万一証券会社が倒産した場合などは投資信託銀行が直接顧客に証拠金の残額を返済する約定により証拠金を保全する仕組みのことです。
FXの窓口となる証券会社の多くが店舗を持たないネット証券会社で規模も小さく経営基盤が脆弱な業者も多く参入しています。
また、各証券会社は顧客獲得のため熾烈な手数料の値下げ競争などを行っており、これが経営を圧迫するという面も否めません。
さらに、証券会社自身も自己名義の投資を行っていることも考えられ、それが失敗した場合には一気に経営波状ということも考えられます。
信託保全により証券会社の破綻によるリスクは回避できますが、信託投資自体の不成功ということもあり、証券会社の破綻と信託投資の不振が重なった場合には証拠金の補償が十分に行われない可能性もあります。
信託保全のために投資信託銀行に信託預金するのに最大1週間程度の期間があるので預金前の証拠金については補償が受けられない場合もあります。
しかし、それらのアクシデントは可能性がきわめて低いか、問題にするほどの金額とは言えない場合が少なくないと思います。
事実上、信託保全をしている証券会社を利用している場合、証拠金はほぼ全額守られているといっても過言ではなく、信託保全をやっていますという証券会社なら、まずまず安心と思っても良いでしょう。